2024年06月28日
【第6期】エジプトの救急救命士ら10人が本学で病院前救急医療研修プログラムに参加 ※7月5日更新
本学とエジプト政府間で2018年に締結された「エジプト?日本教育パートナーシップ(EJEP)」に基づき、エジプトと本学が業務委託契約を結ぶ「病院前救急医療研修プログラム」が、第6期生となる研修生を迎え、日本における病院前救急医療とその指導法についての研修が本学多摩南野キャンパスを拠点に行われています。
このプログラムは約40日間の研修期間が設けられ、本学防災?救急救助総合研究所が研修を担当し、講義?実習のほか医療機関への視察や現場実習、本学を含む救急救命士養成機関の見学など、フィールドワークも多く取り入れた実践的な内容となっています。
研修生は、ここで得た知識をエジプトに持ち帰り、救急救命士の育成?指導ができるよう日々研鑽を積んでいます。
開校式
5月14日、多摩南野キャンパスで開校式が実施され、エジプトより来日した救急医療に携わる救急救命士10人と関係者、そして本学防災?救急救助総合研究所の教職員が出席しました。
式は植田広樹教授の司会で進められ、在日エジプト大使館文化?教育?科学局のマフムード?サクル教授が壇上に立ち、関係者各位に感謝の意を述べたのち研修生歓迎の言葉として「エジプトの医療体制の改善?死亡者数減少のために、責任を持って日本の医療?救急体制を学んでほしい。また、この研修をエジプトと日本の医療従事者同士の関係を築く好機としてほしい」と述べました。
また、同研究所の島崎修次所長は「この研修で得たものをエジプトに持ち帰り、過去に日本に来日した救急救命士と共に新しい救急システム構築に力を注いでほしい。そして日本の文化にも触れ多くの体験をしてほしい」と研修生に歓迎の言葉を贈りました。
- 司会の植田教授
- 研修生を歓迎するサクル教授
- 島崎所長によるあいさつ
- 研修生代表のモスタファさんによるあいさつ
- 研修を担当するスタッフの紹介
- 参加者一同で記念撮影
視察
- 山中湖マラソンのAED隊を視察
講義
- 本学で講義の様子
実習【外傷病院前救護研修(JPTEC)】
- 講義する体育学部スポーツ医科学科?髙橋宏幸教授
- 学生や院生が実習をサポート
- 集合写真
修了式
「病院前救急医療研修プログラム」修了式が6月28日に開催され、研修生10人のほか、佐藤圭一学長をはじめ、防災?救急救助総合研究所(防災総研)の島崎修次所長、田中秀治副所長、駐日エジプト大使館の関係者らが出席しました。
駐日エジプト大使館のカリーム?ムクタール次席は「救急救命士は医療機関の大切な役割を果たしている。国士舘の関係者、指導してくださった先生方に感謝申し上げる」と述べ、同文化?教育?科学局のマフムード?サクル教授は「遠い日本での実習参加に、研修生の皆さんの情熱と覚悟を感じる。日本の実習の終わりはエジプトでの始まりとなる。課題解決のため、自分の意思を伝え、エジプトの救急医療向上のために力を注いでほしい」と帰国する研修生らを激励しました。
本学からは、佐藤学長が「人が生きている証は、人のために尽くすことにある。日本で学んだ経験をエジプトのために生かしてほしい」と述べ、島崎所長は「これまでに参加した研修生は約60人に及ぶ。その60人の力を総動員して、エジプトに新しい救急医療システムが構築されることが私たちの希望。エジプト視察の結果を持ち帰り、次期研修に生かしていく」と話しました。
その後島崎所長から研修生一人一人に修了証が手渡されました。
また、本プログラムを統括した田中秀治体育学部教授は「スポーツイベント時に、AEDで心停止の傷病者の命を助けることができた。実際の現場でAEDの価値を体験を通じて実感してもらえたのが今回の成果」と語りました。
最後に、研修生代表としてアイマン氏が「日本の最先端の科学技術を学ぶことができ、皆さんに感謝申し上げる」と述べ、感謝のしるしとして島崎所長らに記念品が手渡されました。
式の冒頭では、約2か月にわたって行われた本研修を振り返る映像が映し出されたほか、式終了後には写真を撮り合うなど研修生らにとって充実した時間を過ごしていました。
本研修後には、防災総研の植田広樹教授らが5日間の日程でエジプトの医療機関等を視察、および現地研修をする予定です。
- 研修発表会のようす
- 研修発表会のようす
- カリーム?ムクタール次席
- マフムード?サクル教授
- 佐藤学長によるあいさつ
- あいさつを述べる島崎所長
- 修了証授与
- 研修生からのあいさつ
- 田中教授から研修生へ送る言葉
- 閉会の言葉を述べる植田教授