1919(大正8)年に建設した国士舘大講堂(国登録有形文化財/世田谷キャンパス )明治維新後、日本は西洋文明を積極的に受容し、近代化を急速に推進してきました。このため社会は伸張を遂げましたが、あまりに急激な近代化であったため、伝統文化を破壊し、軽視する風潮さえ生じました。日露戦争後には、国民意識の変化とともに、さまざまな社会問題が多発し、深刻な社会不安を引き起こしていました。このような社会状況を憂い、柴田德次郎ら青年有志たちは、国家の繁栄と国民生活の安穏に資するため1913(大正2)年に「青年大民団」を組織し、これを母体として1917(大正6)年、「活学を講ず」の宣言とともに、私塾「國士館」を創立しました。その目的は、吉田松陰の精神を範とし、日々の「実践」のなかから心神奈川県生まれ。中京大学大学院博士課程で博士(体育学)を取得。中京女子大学(現:至学館大学)の助教授を経て、2006年に本学へ入職。2009年国士舘大学体育学部教授。大学院スポーツ?システム研究科長、学校法人国士舘常任理事。2025年4月より国士舘大学 学長に就任。学外では国際ピエール?ド?クーベルタン委員会(CIPC)副会長等を務める。専門は、スポーツ史?スポーツ倫理。身の鍛錬と人格の陶冶をはかり、国家社会に貢献する智力と胆力を備えた人材の養成にありました。以来、学ぶ者みずからが不断の「読書?体験?反省」と「思索」を実践しつつ、「誠意?勤労?見識?気魄」の四徳目を涵養(かんよう)することを教育理念に掲げ、さまざまな分野で活躍する人材を世に輩出してきました。また、趣旨に賛同する時の名士たち、特に創立期には頭山満、徳富蘇峰、野田卯太郎、渋沢栄一などの支援を受けて、今日の発展を遂げました。国士舘は、この建学の志を大切に継承しながら、教育研究の諸領域でも知識と実践の水準を高めつつ、 世界の平和と進運に積極的に貢献する真□な努力を続けています。国士舘大学 学長学長メッセージ士舘大学の魅力は、学生一人ひとりの “人間力”にあります。それは、今年創設108周年を迎える国士舘建学の精神である「世のため、人のために尽くせる人材の養成」を実践している証と言えます。本学が力を注ぐ防災教育をはじめ、多彩な学びで身に付けた知識やスキルをたくさんの場面で用いて他者に尽くすことは、大きな幸福感が還元されることを学生たちが実感しています。こうした良き伝統を大切に守り、社会の変化を敏感にキャッチしながら、これからの社会に尽くし、役に立てるよう、「AI?データサイエンス教育プログラム」の開設や、ドローン操縦士の国家資格の実技試験実施機関として国土交通省から認定されるなど、最新の知識や技術を身に付けられる環境を整えています。さらに、世界的な課題を見つめ、考え、行動する力を養うために、海外協定5大学とともに「アカデミックコンソーシアム」を定期開催し、学生たちの国際交流の場を広げています。今後は、総合大学の強みを活かし、学部の枠を超えて学べる機会をさらに拡大していきます。国士舘大学の4年間で、視野を広げ、さまざまなチャレンジを重ね、没頭できる学びのテーマを見つけ、探究を続けながら人間力を養ってください。発意を促す支援を行う教職員一同が、自信を胸に社会に羽ばたくあなたを全力でサポートします。建学の由来と理念視野を広げ、枠を超え探究に没頭しながら、自信を持って社会に羽ばたく“人間力”を養おう。田原 淳子06国
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