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2024.03.29

理工学部創設60周年記念講演会を開催しました

在学生の方

理工学部は今年度創設60周年を迎え、2月16日に大学院工学研究科および理工学研究所共催の記念講演会を開催しました。
メイプルセンチュリーホール1階大教室には、学園役職者や学生?教職員のほか、本学にゆかりのある関係者など約120人が集まりました。

理工学部は、時代の急速な変化に柔軟に対応し卒業後に産業界で長期にわたって活躍できる人材の育成を目的に掲げ、大学創設5年後の昭和38(1963)年に工学部として設置されました。平成19(2007)年には工学部を改組して理工学部に改称し、今日まで約1万6000人の卒業生を輩出しています。

講演会は中村嘉志教授の司会で進められました。まず、学校法人国士舘の山田愼吾常任理事があいさつし、工学部卒業生でもある自身の学生時代に指導を仰いだ教授陣を紹介しながら理工学部の歴史を振り返りました。そして「現在進行中のキャンパスの環境整備に合わせ、修学環境の充実と学部改革を進めていただきたい」と理工学部のさらなる発展に期待を示しました。
続くあいさつで佐藤圭一学長は、時代の要請に応えてきた学部の歴史をひもとき、「大きな転換期の今、日本の科学技術の発展のため、そして学生のために、次の60年を見据えたい」と述べました。

記念講演会では、本学理工学部の橋本隆雄特任教授、株式会社グリラス研究員の谷山克也氏、株式会社エキスプレス顧問の緒方一貴氏の3人が登壇しました。
橋本教授は、2016年熊本地震の調査?分析と実験により、地盤の特徴やこれまでの修復方法の課題を明らかにし、熊本城で初めてジオテキスタイルを使った補強工法が採用された経緯を説明しました。また、耐震性能の検証法を開発し全国の石垣耐震診断で活用されていることを紹介し、地震による被害を最小限に食い止めるために、世の中に役に立つ研究を続けていく意思を表しました。
理工学部電子情報学系の卒業生でもある谷山氏は、学生時代を振り返りながら、専門である応用昆虫学、昆虫学、生物音響学の研究内容と成果を紹介しました。そして、本学教授からの言葉が研究活動のきっかけになったとして具体的なエピソードを交えながら紹介し、新年度から始まる本学教員としての意気込みを語りました。
緒方氏は、NHKで長年番組中継制作技術を担当し、東京五輪準備や4K?8Kの導入に携わった経験などから、スポーツ中継の仕組みと放送技術について講演しました。「中継にはStory tellingの役割がある」と話す緒方氏は、視聴者が見たい瞬間に見たいものを見せたり、選手や観客のマインドを伝え臨場感を再現するために、競技によって異なる制作技術を駆使していると説明。さらにオリンピックのVARなどの放送技術の進化についても説明し、放送とデジタル配信サービスなど今後の展望についても語りました。
最後に、本田康裕理工学部長が「本講演を通して与えていただいた大きなヒントを今後の研究や教育に生かしていきたい」と述べ、閉会しました。

記念講演会終了後は1号館1階の学生ラウンジで祝賀会が催され、講演者らと情報交換をしたほか、本学に在職された教職員らと旧交を温めました。

山田常任理事のあいさつ
佐藤学長のあいさつ
橋本特任教授
谷山氏
緒方氏
閉会のあいさつをする本田学部長
司会を務めた中村教授
会場の様子
記念品としてノギスが配られた
祝賀会会場の様子