概要
グローバルアジア研究科は、修士課程と博士後期課程からなり、それぞれ「グローバルアジア」「グローバルアジア研究」の1専攻をもって構成されています。
修士課程では、グローバル化が進む現代アジア社会で活躍するコミュニケーション能力と現場での実践力を具えた高度専門職業人を養成する「ビジネスコミュニケーション分野」、国際感覚に溢れた日本語教育の専門家を育てる「国際日本語教育分野」、人類共通の文化遺産、世界遺産を保存し、マネージメントする広域専門家を鍛える「文化遺産学分野」から構成されています。いずれの分野もグローバル化した現在の状況とローカルな意味を踏まえて複雑な現代世界に領野を切り拓く実践的人材養成を目指しています。
博士後期課程には「ビジネス?地域研究分野」と、「文化遺産学研究分野」があり、経済学、経営学、歴史学、国際関係論、文化研究、地域研究、日本語教育、メソポタミア考古学といったさまざまな分野で創造的な研究を推進する専門研究者養成を目指しています。
修士課程の3分野の概要は以下のとおりです。
ビジネスコミュニケーション分野
- 「グローバルビジネス」「グローバル経済史」「マーケティング」「ビジネスマネジメント」「ビジネス情報」「消費文化」「アカウンティング」「地域文化」の8テーマにそって演習、及び専門講義科目が設けられています。
- 英文、中文を視野にいれた実践的なビジネスコミュニケーションスキルのトレーニングを目指す「ビジネスコミュニケーション実習」「フィールド実習」等の科目から専修テーマに合わせて4単位履修します。
- 協定校からの2+2+1制度などの利用、21世紀アジア学部4年次から修士課程の教育を受け1年での修了も可能になっています。
国際日本語教育分野
- 「日本語教育学」、「日本語教育教授法」の2テーマを軸に編成されています。
- キルギス?ビシュケク国立大学及び周辺大学等で、6ヶ月間のインターンシップ型の科目「日本語教育実習1」(4単位)を中心とした実践的教育を実施しています。なお、現在留学生の校外(海外?国内)での実習の履修が難しいため、他分野の実習科目を履修することもあります。その場合、学位は修士(学術)となります。
- テレビ会議システムを中心とした遠隔授業?指導体制との組み合わせにより、教壇でのインターン研修と同時並行でタイムリーな研究指導と専門知識の獲得が可能になっています。
文化遺産学分野
- 文化財保存やマネジメント関連研究を中心とした「文化遺産学」と歴史?考古学関連研究を中心とした「メソポタミア考古学」を軸に演習、研究科目が設けられています。
- 海外の発掘現場での踏査及び発掘調査、文化遺産のフィールド調査実習を実施しています。
履修指導
専修科目の選択及び論文指導
- 受験時に演習科目の中から選択した科目が専修テーマとなります。入学後は、自己の研究テーマを担当する教員を指導教員として、研究全般の指導を受け、修士の学位論文を完成させることになります。指導教授は原則として入学時から修了時まで継続して担当します。
- 修士論文の指導は、専修テーマ担当指導教員のもとで行なわれますが、専修テーマ以外の講義担当教員からの指導も受けられます。また、修士論文の作成段階で、「構想発表会」及び「中間発表会」を行い、全教員からのアドバイスを得て質の高い論文に仕上げられるような指導体制をとっています。
科目の履修指導
- 配当された科目の中から、指導教員の指導の下で、当該年度において履修する科目を選定しなければなりません。
- 指導教員が、研究上必要と認めた場合、本学大学院他研究科の講義科目を4単位まで履修することができます。修得した単位は、修了所要単位として専門講義科目に算入することができます。
- 担当教員指導の下で、インターンシップ、フィールドワーク等、研究テーマに沿った実践的な活動をする「グローバルアジア特別研究」も履修可能となっています。
学位
32単位修得し、かつ修士論文を提出のうえ、その審査および最終試験に合格した者に「修士」の学位が授与されます。なお、授与する学位は、「修士(ビジネスコミュニケーション)」「修士(日本語教育)」「修士(文化遺産学)」「修士(学術)」です。
修了単位
修得すべき単位数の基準は次表のとおりです。
年次 | 共通科目 | 分野専門科目 | 自由選択科目 (4単位) |
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基盤科目 (8単位) |
演習科目 (8単位) |
専門講義科目 (6単位) |
実習科目 (4単位) |
特論科目 (2単位) |
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1年次 | 8単位 |
4単位 | 6単位 |
4単位 |
2単位 |
4単位 |
2年次 | 4単位 |
年次 | 共通科目 | 分野専門科目 | 自由選択科目 (4単位) |
|||
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基盤科目 (8単位) |
演習科目 (8単位) |
専門講義科目 (8単位) |
実習科目 (2単位) |
特論科目 (2単位) |
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1年次 | 8単位 | 4単位 | 8単位 | 2単位 | 2単位 | 4単位 |
2年次 | 4単位 | - | - |
年次 | 共通科目 | 分野専門科目 | 自由選択科目 (4単位) |
|||
---|---|---|---|---|---|---|
基盤科目 (8単位) |
演習科目 (8単位) |
専門講義科目 (6単位) |
実習科目 (2単位) |
特論科目 (4単位) |
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1年次 | 8単位 | 4単位 | 6単位 | 2単位 | 4単位 | 4単位 |
2年次 | 4単位 | - |
年次 | 共通科目 | 分野専門科目 | 自由選択科目 (8単位) |
|||
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基盤科目 (4単位) |
演習科目 (8単位) |
専門講義科目 (4単位) |
実習科目 (4単位) |
特論科目 (4単位) |
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1年次 | 4単位 | 4単位 | 4単位 | 4単位 | 4単位 | 8単位 |
2年次 | 4単位 |
※学際的なテーマで論文もしくは報告書を書く者は、主たる分野を問わず修士(学術)となる。
社会人の受入れ
職業をもちながら、自己の研究を進めたい人のために、修士課程では社会人特別入試制度を設けています。試験科目は一般選考区分に比べ、科目の負担を軽減し、面接を重視しています。授業料の減額措置なども配慮しています。
取得資格等
高等学校教諭専修免許状(地理歴史、公民)及び中学校教諭専修免許状(社会)が取得できます。ただし、すでにI種の免許状を取得していることが必要です。
研究科間単位互換制度
本学大学院では、10研究科を擁する総合大学としての特色を生かし、他研究科に配当された講義科目4単位までを所属する研究科の修了単位として認定する単位互換制度を設けています。
博士課程
専門研究者養成を目指す課程であり、研究領域を「グローバルアジア研究」として「ビジネス?地域研究分野」、「文化遺産学研究分野」の2分野から構成されています。
日本を含むアジアを対象とする、経済学、ビジネス、歴史学、国際関係論、文化研究、日本語教育研究、メソポタミア考古学といった諸領域に基礎を置きながらも、そこにとどまることなく、関係諸領域が絡むグローバルアジア研究を目指す7テーマ(アカウンティング、ビジネス研究、歴史研究、地域研究、文化研究、日本語教育研究、メソポタミア考古学)が設定されています。
学生は入学の際、配当された科目の中から、中核となる研究演習科目(各2単位)と、演習科目担当教員による演習と同テーマの講義科目である研究講義科目(各2単位、計2科目履修)を履修し、既存諸大系に基礎をもち、かつ時代に応じた創造的、先端的?学際テーマの考究を目指します。また、グローバル化や学際研究の方法など、分野共通のテーマを扱う講義科目である特講科目(各2単位、計2科目)を履修します。
所定の科目について20単位以上修得し、かつ学位論文の審査及び最終試験を合格した者に学位「博士(学術)」が授与されます。