12月10日、国士舘大学体育?スポーツ科学学会は、こどもスポーツ教育学科主管のもと、町田キャンパスで講演会を開催しました。
講演会は、国境なき医師団(MSF)で日本人初の事務局長である村田慎二郎氏を招聘し、「限りある命の使い方」と題して行われ、教職員及び学生約300人が参加しました。
村田氏は講演の中で、ご自身の経歴を説明した上で、「努力を続けていくのは難しいが、それを下支えしてくれるのが『夢?理想?大志』であり、これを描けるか描かないかで、その人の人生で努力できる総量が変わってくる」と話しました。また、こどもスポーツ教育学科生に向けて、「みなさんが将来、学校の先生になって子どもたちを教えるとしたら、自分の可能性を信じることができる子どもたちを育てていって欲しい」とのメッセージをいただきました。
その後の質疑応答では、村田氏の原体験についてや、現在世界各地で起こっている紛争などについて、積極的な意見交換が行われました。
村田 慎二郎 氏 プロフィール
2020年8月より現職。静岡大学を卒業後、外資系IT企業での営業職を経て、2005年にMSFに参加。現地の医療活動を支える物資輸送や水の確保などを行うロジスティシャンや事務職であるアドミニストレーターとして経験を積む。
2012年、派遣国の全プロジェクトを指揮する「活動責任者」に日本人で初めて任命され、援助活動に関する国レベルでの交渉などに従事。以来のべ10年以上を派遣地で過ごし、特にシリア、南スーダン、イエメンなどの紛争地の活動が長い。
2019年夏より、紛争地で人道援助が必要な人たちの医療へのアクセスを回復するために医療への攻撃を止めさせるアドボカシー戦略を練るためHarvard Kennedy School(ハーバード?ケネディスクール)に留学。John F. Kennedy Fellow (ジョン?F?ケネディフェロー) として奨学金を獲得し、行政学修士(Master in Public Administration=MPA)を取得した。
2023年『「国境なき医師団」の僕が世界一過酷な場所で見つけた命の次に大事なこと』(サンマーク出版)を上梓。
1977年2月27日生まれ、三重県出身。
※2024年1月現在
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