原点を訪ねて
9月30日 法?文学部文部省申請書類完成
法学部?文学部は、昭和41年1月27日に文部省の設置認可を受け、同年4月に創設された。写真は開設の前年度、9月30日の写真である。かくて、法学部の歴史はここから始まることとなった。
5月27日 法学部?文学部創設記念式典
当時、学園の式典は、現在の中高グラウンドで開催されていた。写真は5号館脇から、オープンカーに乗る柴田德次郎総長が、学生?生徒の整列するグラウンドへと向かおうとしている場面である。法学部?文学部の創設を祝う式典が、各界の著名人など多数の来賓を招いて盛大に挙行された。
初代学部長 中村宗雄先生講義
民事訴訟法の講義をされる在りし日の中村宗雄先生。昭和43年当時と思われる。柴田德次郎総長とは早稲田において同窓。今日の法学部発展の基礎を築かれた学部創設最大の功労者である。多くを語るより、国士舘法学会誌創刊号における先生の巻頭言を紹介しておこう。
「本学は、総長が機会ある毎に言明する如く、明治維新の先覚者、吉田松陰の松下村塾を範とした、東洋的、否、日本的な『塾』の精神をもって建学の太柱となす。『塾』は、師匠?生徒が相結むで、研究?修行に努める師弟一体の存在であり、いわば、研究の『場』における家庭の延長とみるべきものである。本学は、正にそのような大学である。」
12月2日 第1回法律討論会実施
法学部創設を記念して、第1回法律討論会が開催された。現在、模擬裁判と法律討論会は隔年で開催され、学生実行委員会を中心に運営される学部恒例行事に発展したが、その歴史は学部創設期まで溯る。第1回は民法をテーマとしたが、今日のディベートとほぼ同様に、立論?反駁?質疑応答という流れの中で議論が展開される。中村宗雄教授が審査委員長となり、13名の出場者により活発な質疑応答が為されたとの記録が国士舘法学会誌創刊号に残されている。
11月3日 第1回模擬裁判開廷
国士舘大学世田谷校舎法廷において、第1回模擬裁判が開廷された。小泉英一教授による指導のもと、強盗殺人における「未必の故意」がテーマとなった。写真に写る法廷を模した大道具は、当時、学生の手により作製されたもので、現在まで大事に引き継がれて使用されている。平成20年度、34号館梅ヶ丘校舎に模擬法廷教室が設置され、今後の発展が期待されるところである。
4月1日 比較法制研究所設置
法学部に比較法制研究所が設置された。比較法制研究所は各国法制の現在、並びに各時代にわたる組織的な比較研究を行い、もつて、わが国法学会の進展に寄与し、併せて本学の法学教育に資することを目的として設立された。当初より受け継がれている看板の墨跡は、中村宗雄先生によるものである。
飛躍する法学部
4月1日 法学研究科開設記念式典
永年の念願であった法学研究科は、法学部創設から30年を経て、平成7年3月16日、文部省の設置認可を受け、同年4月に開設された。同研究科は、高度の法理論および実務理論を教授?研究し、高度職業人を養成することを目標とし、5月8日、世田谷校舎8号館4階において入学式が実施され、第1期生14名を迎え入れた。
11月2日 法学部創設30周年記念式典?講演会
11月2日、法学部創設30周年記念行事が新宿京王プラザホテルにおいて行われた。記念式典に引き続き、元東京地検特捜部検事(ロッキード事件担当)、「さわやか福祉財団」理事長の堀田力氏を講師に「日本の司法の後進性部分」をテーマに講演が行われた。ロッキード事件を振り返って捜査資料収集のため米国司法省との折衝などに困難を極めたことや、日米の捜査手法の違い等について講演された。
4月1日 現代ビジネス法学科開設
法学部に現代ビジネス法学科が開設された。国際化?情報化が急速に進む中、ビジネスに生きる法学として、知的財産に関する法、国際取引や情報に関する法、生活に関する法などを中心に実践的に学び、ビジネスと生活に生きる新しい時代の新しい法知識を習得し、その活用ができる人材を育成している。
4月1日 総合知的財産法学研究科開設
平成18年4月、総合知的財産法学研究科が開設された。モノの生産から知的財産へとパラダイムシフトしていく中で、社会の要請に応えるために、知的財産に関する高度職業人の育成を目指して同研究科が開設された。従来の同様の研究科が工学をベースにしている中、法学をベースに、経営学?工学を包括した融合型の教育を行うというもので、知財プロフェッショナルの養成に取り組んでいる。
法学部創設40周年記念連続講演会
法学部創設40周年記念連続講演会
平成18年、法学部創設40周年を迎えた。写真は行事の一部であるが、知的財産?裁判員制度?消費者保護等、広範なテーマが設定され、6月から翌年1月まで6回にわたる連続行事(講演会?シンポジウム?記念パーティー)が行われた。
この年は、折しも国士舘創立90周年の前年に当たり、100周年および法学部創設50周年を見据え、更なる飛躍を期することとなった。
法学部 世田谷キャンパスへ全面移転!
4月1日 梅ヶ丘校舎34号館落成
旧都立明正高校跡地に梅ヶ丘校舎34号館が落成した。これに伴い、これまで、町田キャンパス(旧鶴川キャンパス)に置かれていた法律学科1?2年次が、世田谷キャンパスへ移転することになり、法律学科及び現代ビジネス法学科の全学年が、1つのキャンパスに収容されることとなった。学部が世田谷キャンパスに集中化したことにより、学部教育の充実化へ向けてその基盤が整い、法学部創設50周年(平成28年)を見据え、更なる質的充実を期して大きな一歩を踏み出すこととなった。
12月4日 新設の模擬法廷室で模擬裁判開催
梅ヶ丘校舎34号館に新設された模擬法廷室において、法学部法学会主催により、記念すべき第25回模擬裁判(テーマ「新制度における裁判員の役割とは」)が開催された。平成21年度から、司法制度改革の一環として裁判員制度が導入されることとなり、同制度の手続きにしたがって、傷害致死罪に該当する事案を題材に、学生たちが裁判官?裁判員等に扮し法廷劇を演じた。 同模擬法廷は、現在、ゼミナール等の授業に使用されており、法廷における裁判手続きを想定した実践的な学修の場として活用されている。
国士舘創立100周年(平成29年)記念事業「極東国際軍事裁判研究プロジェクト」発足
国士舘創立100周年(平成29年)記念事業並びに法学部「比較法制研究所」の研究活動の一環として、「極東国際軍事裁判研究プロジェクト」が発足した。
11月2日 第1回「東京裁判」シンポジウム開催
平成26年11月2日、本プロジェクトが中心となり、「『東京裁判』論の新たな地平―戦後日本と日本人の精神―」をテーマとして、第1回「東京裁判」シンポジウムが開催された。
右から、パネリストのマイク?モチヅキ氏(ジョージ?ワシントン大学教授)、日暮吉延氏(帝京大学教授)、フィリップ?オステン氏(慶應義塾大学教授)、牛村圭氏(国際日本文化研究センター教授)、ケビン?M?ドーク氏(ジョージタウン大学教授)、山本武利氏(一橋大学?早稲田大学名誉教授)、高橋史朗氏(明星大学教授)、池田十吾(本学政経学部教授)、司会の篠原敏雄(本学法学部教授)の各氏。
※講演録については、本学「図書館?情報メディアセンター」の「学術情報リポジトリ」からご覧ください。
11月2日 第2回「東京裁判」シンポジウム開催
平成29年11月2日、国士舘創立100周年記念事業の一環として、第1回「東京裁判」シンポジウムのテーマ(前項参照)を継承し、「東京裁判」論の今日的意義を問う第2回「東京裁判」シンポジウムが開催された。 パネリストは、左から篠原敏雄氏(本学法学部教授)、阿比留瑠比氏(産経新聞社論説委員兼政治部編集委員)、髙橋史朗氏(明星大学特別教授)、櫻井よしこ氏(ジャーナリスト)、西修氏(駒澤大学名誉教授)、加瀬英明(外交評論家)の各氏。
法学部創設50周年
法学部は、2016年4月をもって創設50周年を迎え、今後新たな50年に向けて発展を遂げるべく、2017年2月25日に記念式典が開催されたほか、記念のシンポジウム等が開催された。また、記念事業の一環として、初代法学部長、故中村宗雄先生の寄贈図書を所蔵する「中村宗雄文庫」が開設された。
6月21日 法学部創設50周年記念式典?講演会
司会は、髙野敏春教授(法6期生)、パネリストは、菊池定信先生(本学名誉教授)?石田宣孝先生(同左)?櫻井孝一先生(早稲田大学名誉教授)?三澤正義先生(本学元客員教授?法1期生)の各氏。[写真A]
「法学部創設50周年記念式典」(中央図書館B1 多目的ホール)中村達也法学部長による挨拶、右は佐藤圭一学長と田代博司教学担当理事(理事長代理)。[写真B]
左から田邊修氏(本学教職支援室講師)?森田豊氏(H14年度卒)?山口勝彦氏(H13年度卒)?鶴川雅彦氏(H14年度卒)?三浦芳浩氏(S58年度卒)?杉下常子氏(S48年度卒)の各氏。[写真C]
司会(右)は、三澤正義本学元客員教授(弁理士?S45年度卒) パネリストは、左から高野敏春法学部教授(S49年度卒)三浦氏(TAC講師?S58年度卒)、秋田英文氏(介護福祉士?H3年度卒)、露木秀昭氏(地方公務員?H19年度卒)、吉直達法氏(弁護士?H16年度卒)、佐々木香織(弁理士?H20年度卒)の各氏。[写真D]