政治学研究科長 21世紀は正しく政治の時代です。グローバル化vs.ローカル化、分権化vs.集権化、多様化vs.統一化など、国の内外を問わず、それらの再調整が求められています。わが国の大学院はこうした政治への要請に応えるための教育研究環境の整備が急務となっています。当政治学研究科では専修科目に多種多様なカリキュラムやプログラムを組み合わせることにより“伝統と改革”の調和を図ることを可能にしています。また、創造力と柔軟性に加えて、各国から集う高等教育を修めた留学生(大学教員も含まれます)との相互交流により、国際性豊かな専門家の養成も併せて行っています。 その具体化のために2つのプログラムを設置しています。1つは「日本政治研究プログラム(ジャパン?プログラム)」です。同プログラムは留学生向けに日本の文化?宗教?歴史?政治制度?行政?法体系等々広く“日本学”の修得(学術修士号)を促し、日本研究者を養成するためのプログラムでもあります。 次に、教職志望学生の養成です。当政治学研究科では「専修免許状取得プログラム」を開設しています。このプログラムは、たとえ大学院入学時に教員免許を取得していない学生でも、専門的?学際的カリキュラムを修得することにより、広く教育界で活躍できる有為な人材を養成するものです。教員採用にあたって専修免許状の取得が奨励されている今日、同プログラムの有用性が注目されています。なお、修得しておくべき知識等の内容?水準を以下の通り求めます。 AP1. 大学の政治行政学科卒業者と同程度の政治学?行政学分野の専門知識および語学力を有している。 AP2. 国家、社会、国際社会のあるべき姿や課題について、修得してきた知識や情報をもとに解決方向を正しく判断し、その論理を他者に分かりやすく説明できる。 AP3. 単純な論理やマスコミに影響されない主体性を持つとともに、社会や世界の多様性を受け入れつつ、多くの人たちとの協働を形成して課題解決に取り組む意思を有している。 04Graduate School of Political Scienceで教育?研究に従事することを目指す者。 2.教員の専修免許状取得を目指す者や、日本の政治?行政?文化等を研究しようとする者。 以上の求める学生像に基づき、年3回の学内選考入学試験、一般選考入学試験、留学生選考入学試験、社会人選考入学試験を実施し、研究者?高度専門職業人となるべき豊かな素養と能力を重視した入学者選抜を行います。 政治学研究科は、本学で最初に開設された研究科として、半世紀近い歴史を有しています。建学の精神に則り、人格的陶冶と完成を教育研究の基本理念に掲げ、政治に関する高度な専門的知識の修得、それを実務に活かす専門職業人の育成、内外に開かれた大学院と国際交流を教育目的とします。そのために、政治?行政の理論と歴史、国際社会の仕組みや動態を研究する基礎的?原理的科目から、アメリカ、ヨーロッパ、アジア、アフリカの各地域研究やケース?スタディ等の実践?応用科目までを幅広く設置し、グローバル化時代を迎えた現代社会の多様なニーズに応えるカリキュラムを用意しています。また、地域研究の観点から近現代日本を総合的に研究する「日本政治研究プログラム」も設置し、日本研究の専門家を目指す内外の学生を受け入れています。学術研究者、政治家、公務員?国際公務員、ジャーナリスト、教員等、各方面でのリーダーとなる人材を多数輩出し、キャリア?アップを求める社会人と各国の留学生にも広く門戸を開いています。研究指導専修科目の選択及び論文指導(1) 学生は、受験時に専修科目の中から専攻する科目を選択します。選択した科目が専修科目となります。入学後は、その専修研究科長挨拶上村 信幸入学者受入れの方針(アドミッション?ポリシー)政治学専攻修士課程では、研究者?高度専門職業人としての学問的基礎を修得し、自立して問題解決に当たることができる能力を備えた人材の養成を目指しています。そのため、次のような資質や意欲を持つ学生を積極的に受け入れます。 1.政治学?行政学分野における基礎知識を有し、大学や研究機関など修士課程政治学研究科
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